自衛隊で何を学ぶか

元脱サラ自衛官の気づき

防水処置

今日のテーマはもしかしたら私が自衛隊生活で学んだ最も大切なことの1つかもしれません。

 

そしてその「学び」を疎かにしてしまったが為に、私は自衛隊を退職してからわずか2週間後に、約10万円の損失をしてしまいました。

 

現職の方もそうでない方も、どうか私のようにはならないでください。

 

 

陸上自衛隊の特性

陸上自衛隊を象徴する言葉は数多くありますが、その中でも今日のテーマに関するものとして、以下の2つを紹介したいと思います。

 

陸上自衛隊は人に金をかける

陸上自衛隊は全天候型である

 

 

海上及び航空自衛隊は装備に多額のお金をかけていて、その装備の優劣がそのまま戦力に直結します。一方の陸上自衛隊は、もちろん戦車や大砲といったものにお金をかけますが、何よりも「人」にお金をかけるのだと教えられました。防衛省・自衛隊のHPにもある通り、陸上自衛隊の人員は、海上・航空自衛隊に比べ3倍以上であり、駐屯地も全国津々浦々に所在しています。地震大国・日本ではいつどこで自然災害が起こってもおかしくはありません。その時のために、そして有事の際の最後の砦として陸上自衛隊は存在するのだと、私は教えられました。

 

入隊してすぐの前期教育では、陸上自衛官として最低限必要なことを学びました。そして部隊に配属されてからは演習場での訓練を経験する中で、準備こそが全てであるということを痛感させられました。

 

平時において、陸上自衛隊の主な仕事はもちろん訓練です。訓練にも色々と種類があるのですが、演習場にて行う訓練では駐屯地を出発する前に服装、武器、個人装備、一般状況(今回はどういうシミュレーションで訓練をするか、ということ)、命令の内容等を確認します。演習場に着いて、「状況開始」になってからは、売店や自販機は使えません。あくまで戦争中なのですから…。

 

そしてよっぽどのことがない限り、訓練は「状況終了」まで続きます。訓練期間中の天気予報は入念にチェックしますが、得てして演習場の天気は変わりやすいので、どんな天候状態になっても良いように準備するのが一流の陸上自衛官です。それは熱中症対策や防寒対策であり、以下に紹介する防水処置なのです。

 

 

防水処置とは

いわゆる防水対策のことです。こういった自衛隊独特の言葉が数多くあるので、どこかで一度まとめてみたいと思います。

 

陸上自衛隊の防水処置はあらゆるものに適用されますが、陸上自衛官が共通して行うものとしては以下のものが一般的かと思います。

 

トイレットペーパー

メモ帳(防水のメモ帳も自衛隊の売店に売っている)

着替え

食糧・食器(野外炊事する時)

スマホ(訓練中の使用はもちろんNGです)

 

多くの陸上自衛官が使うのが、主に食品を保存するジップロック®でして、訓練前になると駐屯地の売店や近所のスーパーではこの商品が飛ぶように売れます。他社の類似品でも良いのですが、袋の丈夫さと開け閉めのしやすさから、やはりジップロック®、それもフリーザーパックが良いでしょう。もしこれに入りきらないものであれば、45Lの透明なポリ袋を使うのが一般的です。

 

 

ジップロック®最強説

冒頭で約10万円の損失をした、と書きましたが、勘の良い方ならお分かりの通りiPhoneを水没させてしまいました。4月下旬に韓国を後にし、台湾旅行最終日に九份という人気の観光地に行った時のことです。この九份という場所が台湾北部の山あいに位置し、天気が変わりやすいことは承知していました。しかしたとえ雨が降ったとしても、マウンテンパーカーの胸ポケットに放り込んでおけば問題ない、とGORE-TEX®の防水機能を過信していました。リュックの中には日本から持ってきたジップロック®が数十枚も入っているにも関わらず…。

 

GORE-TEX®を貶めるわけではありませんが、どうやらこの素材は雨は通さないようなのですが、透湿性はあるみたいです。つまり私の場合雨による水没ではなく、九份を歩き回り、突然の雨にあたふたした私から発せられた蒸気(湿り気)にやられたということです。

 

iPhoneのほぼ唯一にして最大の弱点である水没。日本ではスマホユーザーの70%近くがiPhoneを使用しているようですが、必ず小さいジップロック®を携帯するよう、私は伝えたいです。折りたためば財布や定期入れにもたやすく入るでしょうし、旭化成オームプロダクツ社及び製造元のSC Johnson社には是非、iPhone専用ジップロック®の開発を検討していただきたいです。

 

お読みいただきありがとうございます。

 

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